第7回アサヒビール最優秀論文賞の決定

北野 翔大,大竹 文雄
「早期避難促進ナッジが与える効果の異質性」

『行動経済学』2022年第15巻、44-66

【寸評】

豪雨災害における早期避難という重要な政策課題について、広島県で行われたアンケートデータを用い、避難促進メッセージを受け取る人の異質性分析を行った実証研究である。Causal Forestという手法を応用して異質性の影響が小さいことを明らかにする一方で、避難場所への印象や地域コミュニティとの関わり方といった要因がメッセージの効果に影響する仕組みを示した点が評価できる。

第7回アサヒビール最優秀論文賞選考委員会委員長 竹内 幹